https://mainichi.jp/articles/20180507/k00/00e/040/165000c
毎日新聞2018年5月7日 11時52分(最終更新 5月7日 12時57分)


名古屋城の天守閣が閉館し、城内の清掃イベントに出陣する名古屋おもてなし武将隊（右）とボランティアら＝名古屋市中区で２０１８年５月６日午後６時１９分、兵藤公治撮影

　２０２２年末完成予定の木造復元に向け、名古屋城天守閣が７日朝から入場禁止となった。入れないことを知らずに訪れた観光客もいたが、目立った混乱はなかった。

　１９５９年に鉄筋コンクリート造りで再建された現天守閣への最後の入場日となった６日は、天守閣との別れを惜しむ人たちが相次いで訪れた。午後６時過ぎ、天守閣入り口の門が閉められると、集まった市民らから自然と拍手が湧いた。閉鎖後には、ボランティアで集まった１００人余りの市民らが天守閣周辺を清掃した。

　天守閣を最後に出た名古屋市東区の会社員、生駒文広さん（４１）は午前５時半から並んで一番乗りしたといい、「切なさと寂しさを感じた。ありがとうと声をかけたい」と話した。

　名古屋市名古屋城総合事務所によると、大型連休期間中（４月２８日～５月６日）の入場者は約１７万２０００人（速報値）となり、過去１０年で最多を記録した。特に４日と５日は３万人超が来場した。

　天守閣の入場禁止は木造復元の前提となる石垣調査のためで、天守閣以外はこれまで通り入場できる。３月に開業した「金シャチ横丁」の各店も通常通り営業する。【三浦研吾】